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zoom RSS 平成26年 ふじのくに士民協働事業レビュー参加記

<<   作成日時 : 2014/09/07 23:47   >>

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今年も静岡県のふじのくに士民協働事業レビューが6日、7日の両日に行われました。

私も専門委員として1日目である6日に参加しました。
事業仕分けの県民委員から通算して5回目の参加です。

やはり5回目となると、多少気分的に余裕が出来てリラックスしていましたが、
実際のところ今年は公私でやるべきことが多く事業レビューの準備に割ける時間が少なかったことや、事前準備の会合がなかったこと、判定が必要な事業が過去最少の3事業のみでしたので作業の絶対量に余裕があったというのも原因だったと思われます。

とはいえ、専門委員の事前打ち合わせではいろいろと饒舌に話せたのですが、いざ本番となると少し切れ味が鈍ってしまい、他の専門委員の方から「本番は抑え気味でしたね」とご指摘を受けました。


今年の特色としては市町や民間との連携をテーマに議論を交わすセッションが設けられた点です。
担当事業は

 世界に誇る多彩で高品質な農芸品の生産力強化 (経済産業部)
  [連携 2] ビジネス経営体の育成 (農業振興課)
  [事業 4] 農を支える元気な担い手支援事業費 (農業振興課)
  [事業 5] 耕作放棄地解消総合対策事業費助成 (農業振興課)
  [事業 6] 茶業経営体質強化推進事業費 (茶業農産課)


[連携 2] ビジネス経営体の育成 (農業振興課)
 
 このセッションは、県の担当者のほか、民間の経営アドバイザーも参加しました
 感想としては、県の担当者に比較して民間のアドバイザーはより現場に即して説明が出来、現状や事業のイメージを把握するのが容易でした。
 事業レビューを今までやってきた中で、民間や市町との連携、県の他の部署の連携と言った点が不明で、事業のポジションがつかみにくかったり判定が難しかったりしました。今回はこの点に関してモヤモヤ感が緩和されました。

 基本的には一般の農家が、経営基盤が優良な農家だ認定される「認定農業者」になり、さらに認定農業者をビジネス経営体に育成していき、農業者の経営基盤強化を図るプランのようです。

 全体のプランとして県の農ビジネス販売額の数値目標が、現状の実績よりだいぶ高い水準に設定されており、事前の資料読み込みでは数字の設定に懐疑的な部分が残っていたのですが、コンサルタントの説明を聞いてあながち無理な数字ではないという印象を持ちました。(逆に今までの農業における生産管理がかなりぬるま湯だったと言うことになりますが)


[事業 4] 農を支える元気な担い手支援事業費 (農業振興課)

 この事業は農家出身者以外の新たな農業従事者を育成する事業です。

 農業の場合、農地の取得等に非常に高いハードルが課されていたり、地縁的なつながりで他からの転入者を排除する傾向が強いため、新規参入が非常に難しくなっています。
 この事業は地域主体で新しい就農者を受け入れるのをアシストする事業と言えます。

 具体的には研修、教育プログラムの提供といったものですが、新規就農者300人程度に対し30人程度とシェアがイマイチ高くない点などに問題があります。

 私の見解は「一定の効果がある」にしました。
 地域主体と見受けられ、県と地域の連携については妥当であると思いますが、事業のアウトカムが限定的です。
判定としてはそれほど高い評価ではありませんが、新規農業者を受け入れる地域の負担等も考えると予算をつけたからといって直ちに人数枠を増やすのは至難であると考えられます。したがって事業の拡充は難しく、セカンドベストの状態にあるのではないかという感想を持ちました。


[事業 5] 耕作放棄地解消総合対策事業費助成 (農業振興課)

この事業は耕作放棄地を農地に復元するために要する費用を行政で助成する事業です。
モラルハザードの観点から、放棄地の所有者は耕作ができる者に対して、無償で5年間貸与(使用貸借)する必要があります。

静岡県はお茶やミカンなど、傾斜地を活用した農産物生産が盛んに行われてきたため、斜面地が多く耕作放棄を誘発しやすい特性があります。そのため静岡県の耕作放棄地率は全国でも高水準な部類に入ります。

資料の分析や議論の内容から、
・資料整備の不備
・各農地の現状や地域の実情に即した計画の不備
があると感じました。

全体的に荒削りで、実情が把握しにくく耕作放棄地の現状認識を誤る可能性が否めません。
また、ビジネス経営体指向が強い中で、将来的なことを考えると経営体が事業採算性の観点から農地を選別する動きに出る可能性もあり、再生した放棄地が再び耕作放棄になる懸念も拭いきれません。

そして議論では詳しく触れられなかったのですが、静岡県の総合計画にある施策の方向「世界に誇る多彩で高品質な農芸品の生産力強化」の下に「景観や農山村の魅力向上」という少し傾向が違うような戦略が設定される構造になっています。こうした総合計画自体の据わりの悪さから、この事業の位置づけが分かりにくくなっているとも思いました。

耕作放棄地を含めた、農地の実態把握はマンパワー的にも限界があり、簡単ではありません。
また再生農地を新たに利用する側の事情もあって、事業遂行は根気の要る作業にもなるでしょう。

最終的な判定として「一定の効果がある」「あまり効果がない」のどちらかで迷いましたが、経済性の他に、生態系などの環境や美観保全といった農地の多面性という観点からの必要性を重視して「一定の効果がある」としました。



[事業 6] 茶業経営体質強化推進事業費 (茶業農産課)

茶工場の生産力向上が主目的のようですが、事業シートにあれもこれも記載されていたり、販売の範疇に入ること担当者が長々と説明している割に最終的な消費者の満足度向上といった観点の考察がないなど、全くつかみ所が分かりませんでした。班の議論も迷走気味で私もどう発言したらいいか分からず発言しないまま終わるのかも知れないと思ったほどでした。

そこで、担当者の意識を測ろうと2点の質問をぶつけて見ました。
1点は「静岡県は茶の生産量が全国1位であるが、1位であることのメリットは何か」
もう1点は「リーフ(茶葉)から煎れる緑茶の消費意欲が減退している中でも緑茶は一定の支持を受けているが、何に魅力を感じて支持されているのか、その理由をリサーチしているか?」という質問でした。

残念ながらいずれも世間一般論に終始した回答で、正直「ナメてるのか!」と内心思うような回答内容でした。

「1位になるメリット」は"事業仕分け"にとって禁句のような感がありますが、実は情緒論や形式論に走りがちな中でもいかに冷静で客観的な判断が出来ているかを試せるフレーズでもあります。

「1位になると2位とは知名度が全く異なるのが一般的だと心得ている」という担当者の回答でしたが、専門委員としてはそんなことを聞きたいのではありません。市場における価格の支配力を初めとした影響力、知名度の違いによる収益力への影響、地域文化にもたらす効果などを実例に則して説明して欲しいのです。

申し訳ないのですが、このような他人任せの姿勢では他人の作った書類にハンコを押しているだけの仕事しかしていないと思わざるをえません。
「あまり効果がない」一択でした。

専門委員も全員が同じ見解。
県民評価者も6割が「あまり効果がない」と判定しており、過去5回の中でもこれほど厳しい判定となったのは初めてでした。



閉会式後、専門委員と大学生の県民評価者や運営ボランティアと記念写真の撮影をしました。
学生の頃に社会について深く考える機会に触れられるのはとても羨ましく感じます。この中から再び大学生の専門委員は出ないものかと少々期待もしています。

また、今回は構想日本の仕分け人の方と懇親会でご一緒できることができ、レビューの時だけでは聞くことの出来ないいろいろな裏話も教えてもらえました。


毎年思うことですが、この結果が何らかの形で県行政の改革につながればと願う限りです

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